海事サイバーセキュリティ専門企業CYTUR、シリーズAで340万米ドル(約52億ウォン)の資金調達を完了

商船を超え、艦艇サイバーセキュリティおよび海外の造船・海事市場へ本格展開

  • 強化される船舶・艦艇サイバーセキュリティ規制のなか、海事特化技術の市場性を実証
  • 政府の優秀情報保護技術製品への指定、および国家サイバーセキュリティ・スケールアッププログラムへの選定により技術力を検証
  • グローバル商船の受注を基盤に、海外の造船・海事・艦艇市場へ拡大を推進

【韓国・釜山、2026年6月30日】 海事サイバーセキュリティ専門企業のCYTUR Inc.(CEO:チョ・ヨンヒョン)は、2024年のPre-Aラウンドに続き、シリーズAラウンドで340万米ドル(約52億ウォン)の資金調達を完了したと発表した

今回の投資は、国際的な船舶サイバーセキュリティ規制の強化、スマートシップ・自律運航船の拡大、そして艦艇MROおよび防衛サプライチェーンにおけるサイバーセキュリティ需要の高まりが重なるなかで実現した。CYTURは、船舶の設計・建造・運航の各段階で求められるサイバーリスク分析、脅威モデリング、資産識別、セキュリティ検証、規制対応文書化の技術を有する海事特化型サイバーセキュリティ企業であり、現在は商船市場を超えて艦艇・防衛・MROの領域へと事業を拡大している。

今回のラウンドにはSunbo Angel Partners(Sunbo Group)、STIC Ventures、Jones & Rocketなどが参加した。とりわけSunbo GroupのSunbo Angel Partnersは、CYTURの技術力と事業性を評価し、フォローオン投資として参画した。投資家は、グローバルな造船・海運市場においてサイバーセキュリティが任意の技術から必須の規制対応領域へと移行しつつある点、そして造船・海事に特化したCYTURの独自技術がすでに初期の商業受注を確保している点を高く評価したとみられる。

CYTURは調達した資金を、海事・防衛サイバーセキュリティ分野の専門人材の採用、船舶脅威モデリングおよびセキュリティ検証ソリューションの高度化、艦艇MRO・防衛サイバーセキュリティ事業の拡大、そして米国・日本・シンガポールをはじめとする海外造船市場への進出に重点的に投入する計画である。

政府による技術検証とスケールアッププログラム選定

CYTURの中核技術である船舶脅威モデリング技術は、韓国調達庁の革新試作製品に指定されたのに続き、科学技術情報通信部(MSIT)と韓国インターネット振興院(KISA)による2026年の優秀情報保護技術製品に指定された。同制度は、革新性・独創性・技術完成度・事業化可能性を総合的に評価し、競争力のある情報保護技術・製品を発掘する政府認定制度であり、CYTURは船舶・造船・海事分野に特化したサイバーセキュリティの技術力を認められた。

またCYTURは、MSITとKISAが推進する、成長可能性の高い韓国のサイバーセキュリティ企業を投資・海外進出・事業化支援を通じてスケールアップさせる政府プログラムにも選定された。CYTURは、船舶・艦艇・海事インフラを対象とした特化技術と、グローバルな造船・海運市場における成長可能性を評価された。

商船の受注で市場性を実証し、艦艇サイバーセキュリティへ拡大

市場における成果も具体化している。CYTURは、楽天グループの海事サイバーセキュリティブランドであるRakuten Maritimeと協力し、グローバル船社が運航する商船数十隻規模のサイバーセキュリティ事業を受注した。CYTURの役割は、設計段階の脅威モデリングと船舶ライフサイクルセキュリティという独自の強みを中心とし、IACS UR E26・E27など強化される国際規制に対応する形で提供されている。

CYTURは、商船市場で実証した船舶脅威モデリング、船舶異常行動検知、造船機材サプライチェーンのセキュリティ管理といった技術を、艦艇サイバーセキュリティ分野へと拡大している。艦艇は多様なシステムが複雑に連携する高度なプラットフォームであり、整備・性能改良・寿命管理の各段階において、サイバーセキュリティ検証とサプライチェーン・セキュリティ管理の重要性が高まっている。

グローバルな防衛・造船市場の変化は、CYTURのような海事特化型サイバーセキュリティ企業にとって新たな成長機会となっている。CYTURは今後、韓国内外の造船・防衛企業との協力を通じて、艦艇MRO段階で求められるサイバーセキュリティ診断、セキュリティ検証、脅威モデリング、脆弱性管理のサービスを提供する計画である

米国造船業の再建の流れのなかで広がる事業機会

CYTURの技術的な認知度は、海外でも高まっている。同社は米国フロリダで開催された海事サイバーセキュリティ・サミット(MTS-ISAC’s Maritime Cyber Resilience Summit)に招かれ、船舶脅威モデリングおよび海事サイバーセキュリティの対応事例を発表した。米国沿岸警備隊(USCG)をはじめとする海事セキュリティの専門家が参加する場で、韓国の海事サイバーセキュリティ企業の技術力を発信する機会となった。

米国は現在、造船・海事産業基盤の再建、海軍艦艇の建造およびMRO能力の強化、同盟国との造船協力の拡大を主要な政策課題として推進している。これにより、韓国の造船・防衛企業の米国市場進出の可能性が高まる一方、商船と艦艇の双方において、サイバーセキュリティ認証、セキュリティ検証、防衛サプライチェーン・セキュリティの重要性も高まっている。

CYTURはこうした市場の変化に合わせ、米国の造船・防衛MRO市場で求められる規制対応、船舶・艦艇のセキュリティ分析、造船機材サプライチェーンのセキュリティ支援、脅威モデリングに基づく海事サイバーセキュリティのサービスを高度化する計画である。これを通じて、韓国の造船・防衛企業のグローバルな受注競争力を支える海事サイバーセキュリティ・パートナーとしての地位を確立する戦略である。

さらにCYTURは、日本の主要投資家が参加する東京でのグローバルIR・PoCプログラムや、シンガポールのPIER71(海事アクセラレーター)が参加する釜山でのグローバル海事スタートアップ・ロードショーへの招請などを通じて、海外進出の機会を広げている。

CYTURのCEOであるチョ・ヨンヒョン氏は次のように述べている。「今回のシリーズA資金調達、政府の優秀情報保護技術製品への指定、サイバーセキュリティ・スケールアッププログラムへの選定、そして商船の受注は、CYTURが技術検証の段階を越え、本格的な市場拡大の段階に入ったことを示しています。今後は商船サイバーセキュリティにとどまらず、艦艇MRO、防衛サイバーセキュリティ、そして米国・シンガポール・欧州の造船・海事市場における事業機会を積極的に開拓し、アジアを代表する海事サイバーセキュリティ専門企業へと成長してまいります。」

CYTURについて

CYTURという社名は「サイバー亀甲船(CYber TURtle)」を意味し、造船・海事・艦艇分野における韓国の技術強国としての伝統を、海事サイバーセキュリティのブランドへと拡張したものである。2016年に設立されたCYTURは、釜山に本社を、ソウルに支社を置く海事サイバーセキュリティ専門企業であり、今後はシンガポール・日本・米国・英国をはじめとする主要な海事先進国へと事業基盤を拡大する計画である。

CYTURは、国防・金融・製造分野のセキュリティ、ならびに情報技術(IT)・運用技術(OT)セキュリティの専門性を基盤に、船舶および艦艇に特化したサイバーセキュリティソリューションを開発している。同社は、高麗大学情報保護大学院の工学博士であり、大韓民国陸軍中央捜査団(CID)のサイバー犯罪捜査隊の創設メンバーであるCEOチョ・ヨンヒョン氏が率いている。経営陣には、SKシールダス出身の事業戦略・企画の専門家であるCSOチェ・ヨンイル氏、IT・OTセキュリティの専門家であるCTOユン・ヨンファン氏が名を連ね、海運・艦艇・金融・防衛・セキュリティなど多様な分野の専門性を備えた社内外の取締役陣とともに、強力な人的体制を構築している。

CYTURのソリューションは、ClassNK、RINA、LRをはじめとする主要な船級協会の認証を取得しており、ISO 9001およびISO 27001認証を保有している。さらにCYTURは、海事サイバーセキュリティ分野で登録・出願済みの特許65件と、進行中の国際PCT出願12件を確保している

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